ほげたつブログ

UE4とアニメーションをかじって生きてる

CEDEC 2018

会社のお金で CEDEC 2018 に行けたので、現地で見たセッションについてアレコレ感想です。スライドや動画が公開されるものがほとんどなので、内容メモ的なものは割愛してます。ぶっちゃけただの日記です。

「どこから作ればいいんだろう?から10年」

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5b1e23aaede0a
www.4gamer.net

単純に話が面白かった。時代の流れと任天堂の取り組みが、過不足の無いわかりやすい言葉で説明されたという印象。ゲーム開発のエネルギーと無茶振りの相関についてはウンウン唸りながら聞いていた。絶対に必要な要素なので無茶振りができるのも技能。ただし担当者のモチベーションにも影響を与える諸刃の剣でもあるので、下地が整うのを待たずに雑にやってしまうのはやめよう。

最新タイトルのグラフィックス最適化事例

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5abb1a358f9fd

AABBの計算をSIMDでやる話はどこかで検証してみたい。UE4の場合だとバウンズ再計算が PostAnim (GameThread) で行われてキャラ数が増えると結構キツい。描画コマンドの話は自分がこの辺に明るい方ではないので、内容自体に関心しても実装した経験が少ないので手元で動かしてみようという気持ちにはなった。

アニメーションワークフロー改善のためのRE ENGINEとDCCツールのアニメーション同期再生システム

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5ab0d9ec075d4

アニメーション同期再生システムといえば、ツークン研究所の Unreal Stage を思い出す。

www.youtube.com

ゲームと同じシェーディングで確認できるとか、Reimport の時間コストが無くなるとかも大変喜ばしいことだけど、一番は Maya に背景メッシュの Import が必要なくなって編集作業が安定することだと思う。講演後に TA に聞いてみたけど、世の中にはインポートするだけで頻度高くクラッシュするメッシュがいたりするから、Import しなくても良いのは助かるとのこと。実装自体はポーズのパケットレイアウトを決めてゲームエンジンに送り続けるというシンプル構成なので、簡単に試してみたい気もする。

ファイナルファンタジーXIV』を支えてきたグラフィックスアセットビルド環境と、新規タイトルに向けての取り組み

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5abcbcf404390

開発規模が大きい際に生じるアセットパイプライン周りのトラブルが事細かく説明された良い講演だった。ワークフローまで考えてパイプラインを組むのは本当に大事。

「D×2 真・女神転生リベレーション」におけるアニメーション制作事例〜184体の魅力ある悪魔アニメーションを少人数+アウトソーシングで短期間で制作するヒント~

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5ab91c87aee13

プログラマなのでアウトソーシングに直接関わる事は無いのだけど、自分以外の誰かに何かを頼む際には相応の下準備をして丁寧にやるべきだよね、という当たり前の事を再認識した良い講演だった。

Unreal Engine 4 アニメーションシステム総おさらい

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5adef742d18b2

www.slideshare.net

健康診断と被って現地では見れなかったけど、総おさらいという言葉に恥じないスライド数でアニメーション関連は要素が多いよねぇという気持ちになった。特に使用するスレッドについて時間を取って説明されていたのは良かった。Root Motion を有効にすると GameThread で更新されるようになったり、Notify に処理を書き過ぎると GameThread 実行でボトルネックになったり、落とし穴は多いのでまとまってるのはとても良い。あと最後の方でブログの記事を紹介して頂きありがとうございます。紹介してもらったのは Gears of War で利用された慣性ベースドブレンドの記事。

hogetatu.hatenablog.com


UE4で多数のキャラクターを活かすためのテクニック

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5adef6ca80bb6

www.slideshare.net

3年近くUE4を扱っていても知らないコスト削減方法があったので、実用面という意味で一番ためになった。来週から早速取り入れたい。

ノードがわかるとMayaがわかる!エンジニアやTAのためのMayaノード開発入門

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5abaf619b9a01

チームにTAがいるのでMayaのプラグイン開発は普段やってないけど、ツール開発としてMayaの思想は面白い。マヤ道と合わせて取っ掛かりに読むべきな良い講演だった。

言語と身振りを通じた人と自然な会話ができるキャラクター人工知能の実現

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5abe1c0be745a

アニメーションとAIは特に密接な関係にあるけど、その繋がりに関する研究結果を事細かく説明されていて大変参考になった。特に対面時の非言語情報によるインタラクションは知りたかった情報だったので嬉しい。この分野は個人的に興味を持っているという事もあり、これを聴けただけでも今年の CEDEC に参加して良かったと思えるレベルだった。スライドが公開されたら何度か読み返したい。

HDRへの取り組みについて

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5b3581182f983

pc.watch.impress.co.jp

自分はグラフィックス関連は素人なので、ふわっと認識していた HDR に関する現状を体系的に学べてスッキリした。質問でもあったが、色についても詳しく聞いてみたい。

モンスターハンター:ワールド」飛躍を支えた3つの開発改革

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5abfd4e6d08fb

大規模プロジェクトを作り続けるチームにおいてワークフローを刷新するのは凄く難しいことで、それをやり切ってコンテンツを更に進化させたのは凄いとしか言いようがない。ワークフローを考えて実装できるプログラマと、アイデアを出しつつ新しいものを受け入れられるゲームデザイナーやアーティストが揃って初めてできることだと思う。

ゲーム開発マニアックス「リアルタイムレイトレーシング時代のゲームグラフィックスを考える」

https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5ab9daf22b4a1

レイトレで広がる夢と現実の話がわかりやすかった。Radeon Rays を利用した Unity の Progressive Lightmapper はワークフローを大きく変えられるものなので、ランタイムに留まらずレイトレがどんどん活用されていくのを考えるとわくわくする。

www.youtube.com


まとめ

今年はプロダクション系や AI / Animation に加えて TA 関連の講演を多めに聞いてみたが、気付きが多かったので良い CEDEC だった。他にもタイムシフトで観ようと思っていたのがたくさんあるので空き時間に観ていきたい。

ちなみに日程を完全に忘れてて二日目の午前中に健康診断を入れてしまい、人生初バリウムに苦しんだ上にお酒も飲めなかったのは失敗だった。バリウムは人類に優しくない。